
いつも見て頂きありがとうございます!「エンプレス」の編集部:fukuyamaです。パワーポイントの置換機能に関する使い方や、様々な表示画面でどのように機能するのかもまとめています。
パワーポイントには置換と呼ばれる機能があります。
置換を使えば、特定の文字やフォントを一括で置き換えられるので、詳しい機能や使い方を私と一緒に見ていきましょう。
この情報が、あなたの資料づくりに少しでも役立てば嬉しいです。
パワーポイントの置換とは?
置換は、特定の文字を別の文字に置き換えたり、フォントを別のフォントへ置き換えられる機能です。
例 サービス紹介資料でサービス名の表記を置換
作成したサービス紹介資料で、サービス名を英字表記からカタカナ表記に変えたい。しかし、ページ数が多くサービス名もあちこちに記載しているため、一つずつ探して修正していくのは大変…。

このような時、置換機能を活用することで、修正箇所が大量に点在していても一括で変更できるんです。

置換はWordやExcel、メモ帳ツールなどにも備わっている機能ですが、パワーポイントでも例のようにスライドが多く、置換したい文字やフォントがたくさんある場合は、とくに活躍します。
パワーポイントで文字を置換する方法
パワーポイントで文字列を置換する、詳しい手順を見ていきましょう。
- 「ホーム」をクリック
- 「編集」グループの「検索と置換」をクリック
- 「検索する文字列…」入力欄へ文字を入力
- 「置換後の文字列…」入力欄へ文字を入力
- 「置換」または「すべて置換」をクリック
1.「ホーム」をクリック
「ホーム」をクリックします。

2.「編集」グループの「検索と置換」をクリック
「編集」グループにある「検索と置換」をクリックしましょう。

パワーポイントのウィンドウを小さめにしている場合は、次のような表示方法になっているので注意。

画面右側に「検索と置換」が表示されるため、ここで文字列を置換していきます。

3.「検索する文字列…」入力欄へ文字を入力
一番上にある「検索する文字列…」の入力欄へ、文字を入力しましょう。

下の画像の例では「enpreth」の文字列を「エンプレス」に置換したいので、「検索する文字列…」に「enpreth」と入力しています。

検索ボタンは無く、入力すると自動で全スライドから文字列が検索され、検索ヒット数が入力欄の右側に表示。

また、該当の文字列があるスライドに自動で切り替わり、検索ヒット数の右側にある矢印をクリックすることで、文字列の場所を一つずつ確認できます。

そのため、文字列を置換する際はもちろん、ほかの目的で文字を検索したい時にも使える機能ですね。
大文字と小文字を区別する
「大文字と小文字を区別する」にチェックを入れると、例えば「P」と「p」を別の文字として検索できます。

完全に一致する単語のみ
「完全に一致する単語のみ」へチェックを入れると、文字列ではなく単語一文字だけの検索になります。

そのため、入力欄には一文字以上入力しても検索がヒットせず、一文字単位で置換したい場合に便利です。
全角/半角は区別される
全角文字と半角文字は、元々区別されるようになっており、例えば「P」と「P」、「1」と「1」は、それぞれ別の文字として認識されます。
スペースも認識され、同じように全角スペース・半角スペースで区別されるため、注意しましょう。
4.「置換後の文字列…」入力欄へ文字を入力
一番下にある「置換後の文字列…」と書かれた入力欄へ、文字を入力しましょう。

下の画像の例では「enpreth」の文字列を「エンプレス」に置換したいので、「置換後の文字列…」に「エンプレス」と入力しています。

5.「置換」または「すべて置換」をクリック
「置換」をクリックすると、今選択されている文字列だけが、指定した文字列に置換されます。

そのため、該当する箇所のうち一部だけを置換したい場合は「すべて置換」ではなく「置換」をクリックしましょう。
検索する文字列入力欄の右側にある上下矢印ボタンをクリックすれば、該当箇所を切り替えられるので、置換したい箇所で「置換」をクリックしていけばOKです。
「すべてを置換」は文字通り、検索した文字列を全スライド一括置換できます。
パワーポイントでフォントを置換する方法
パワーポイントでフォントを置換する、詳しい手順を見ていきましょう。
- 「ホーム」をクリック
- 「編集」グループの「フォントの置換」をクリック
- 置換前のフォントを選択
- 置換後のフォントを選択
- 「置換」をクリック
1.「ホーム」をクリック
「ホーム」をクリックします。

2.「編集」グループの「フォントの置換」をクリック
「編集」グループの上から二番目にある「フォントの置換」をクリックしましょう。

「フォントの置換」ダイアログボックスが表示されます。

3.置換前のフォントを選択
「置換前のフォント」では、今編集中のパワーポイントファイルで使われているフォントが、選択肢として表示されます。

例えば「メイリオ」から「游ゴシック」に置換したい場合は、ここで「メイリオ」を選択しましょう。
4.置換後のフォントを選択
「置換後のフォント」では、あなたのパワーポイントで使えるすべてのフォントが、選択肢として表示されます。

「メイリオ」から「游ゴシック」に置換したい場合は、ここで「游ゴシック」を選択しましょう。
5.「置換」をクリック
「置換」をクリックすると、フォントの置換が始まります。

該当箇所が多いと、少し時間が掛かるかもしれません。
「置換前のフォント」と「置換後のフォント」が、両方とも先ほど「置換後のフォント」で選択したフォント名に切り替わり、「置換」のボタンがクリックできない状態になったら、置換が終わったサイン。

最後に「閉じる」をクリックして完了です。
フォントの置換は一括のみ
文字列の置換は、置換したい箇所を選ぶこともできますが、フォントの置換は部分的な置換ができず、すべて一括で置換されます。
そのため、多く使うフォントで一括置換したあと、部分的に調整するのがお勧めです。
パワーポイントの置換が対応する範囲
パワーポイントは、様々なオブジェクトでテキスト入力でき、通常の編集画面だけでなくスライドマスターやノートなどもあります。
置換はどのように機能するのか、文字列・フォントそれぞれを表でまとめました。
文字列の置換 | フォントの置換 | ||
---|---|---|---|
通常編集画面 | プレースホルダー | 〇 | 〇 |
テキストボックス | 〇 | 〇 | |
図形 | 〇 | 〇 | |
表 | 〇 | 〇 | |
グラフ | 〇 | 〇 | |
SmartArt | 〇 | 〇 | |
アウトライン | 〇 | × | |
ノート | 〇 | × | |
ノート表示 | 上部スライド | × | × |
下部ノート | 〇 | 〇 | |
ページ番号 | 〇 | 〇 | |
マスター表示画面 | プレースホルダー | × | 〇 |
追加オブジェクト | 〇 | 〇 |
表やグラフ内のテキストにも対応
パワーポイントでは、図形・表・グラフ・SmartArtなどにも文字を入力できますが、文字やフォントの置換はこれらのオブジェクトに入力した文字へも対応できます。

ほかのテキストと同じように、文字列の検索でヒットするため別の文字列へ置換でき、フォントの置換も適用される仕組みです。
アウトラインの置換
アウトラインは、プレースホルダーに入力した文字情報だけを閲覧・編集できる機能。
「表示」タブの「アウトライン表示」をクリックすると画面左にアウトラインが表示されるため、プレースホルダーの文字だけに集中して情報を整理したり編集したい時に便利です。


アウトラインには置換が次のように機能します。
文字列の置換 | フォントの置換 | |
---|---|---|
アウトライン | 〇 | × |
スライド上のプレースホルダーとアウトラインは連動しているため、スライド上のプレースホルダーに対する文字列の置換が、アウトラインにも反映されるんです。
また、アウトラインはプレースホルダーに入力した文字情報だけを抽出して表示するため、フォントなどの見た目・デザインに関する情報は反映されません。
ノートの置換
パワーポイントにはスライド本体とは別で、プレゼンのカンペなどに便利なノート機能が備わっています。
ノートは通常画面の下部だけでなく、「表示」タブの「ノート」をクリックすればノート専用画面でも閲覧・編集が可能です。
それぞれ置換がどのように反映されるのか、見ていきましょう。
通常画面のノート

通常の編集画面では、上の画像のようにスライド下へノートテキストが表示されます(画像の例ではノートの範囲を広げてノートの文字を拡大し見やすくしています)。
また、置換は次のように機能。
文字列の置換 | フォントの置換 | |
---|---|---|
通常編集画面のノート | 〇 | × |
文字列の検索や置換には対応していますが、フォントは置換できません。
元々ノートはカンペやメモのような役割なので、スライドのように見た目のデザイン性が必要なく、フォントも変わらないんです。
ノート表示
「表示」タブの「ノート」をクリックすると、スライドが縦長表示になり、上部に元のスライド・下部にノートが表示されます。



この形で印刷できるので、ノートに補足情報を記載して、配布資料として印刷するのも使い方の一つです。
またノート表示では、置換が次のように反映されます。
文字列の置換 | フォントの置換 | |
---|---|---|
スライド部分 | × | × |
ノート部分 | 〇 | 〇 |
ページ番号 | × | 〇 |
通常画面のノートと違い、ノートのテキスト部分は一つのプレースホルダーになっており、フォントの置換も反映されます。
また、ノート表示では右下にページ番号が配置されますが、文字列の検索や置換はできず、フォントの置換は反映される仕様です。
注意として、上部に表示されている元のスライドは、ノート表示では画像と同じようなオブジェクトになっており、中のテキストも画像化され、文字として認識されません。
そのため、置換機能は下部に表示されるノートテキストや、ページ番号のみです。

スライドマスターなどマスター表示の置換
パワーポイントには、次のようにマスター表示と呼ばれる機能があります。

スライドマスター | スライドのデザインを設定できる |
---|---|
配布資料マスター | 配布資料印刷のデザインを設定できる |
ノートマスター | ノート印刷のデザインを設定できる |
マスター表示は通常の編集画面から一旦離れ、各マスター表示専用画面に切り替わって、それぞれのデザインを設定できます。
置換はマスター表示でどのように機能するのか、文字列の置換・フォントの置換を順番に見ていきましょう。
※画像では主にスライドマスターを例にしますが、マスター表示の置換はどれも同じように機能します。
マスター表示に対する文字列の置換
マスター表示に対する文字列の置換 | |
---|---|
最初から配置されているプレースホルダー内の文字 | × |
追加したオブジェクト内の文字(プレースホルダー以外) | 〇 |
マスター表示画面で最初から配置されているテキストは、すべてプレースホルダーですが、「マスタータイトルの書式設定」「第2レベル」「第3レベル」などの文字が入っていますよね。

これらは、デザインを設定するためにある文字であって、「マスタータイトルの書式設定」とそのまま通常画面のスライドへ反映されるわけではありません。
そのため、置換の検索機能で「マスター」と検索してもヒットせず、文字列の置換もできないんです。
設定のためにある文字なので、文字列の検索や置換をする必要がないんですね。

追加したオブジェクトのテキストは置換できる
マスター表示で、テキストボックス・図形・表など、プレースホルダー以外のオブジェクトを追加した場合、これらのオブジェクト内に入力したテキストは、置換の検索機能でヒットし、文字列の置換もできます。

文字列の置換機能は通常編集画面・マスター表示画面を跨いで使える
例えば、マスター表示画面でテキストボックスを配置し「サービス」と入力します。

そのままマスター表示画面で、置換の検索機能で「サービス」を検索するとヒットしますが、もし通常の編集画面でもスライド上のオブジェクトに「サービス」の文字列が入力されていると、検索対象になるんです。

検索機能は、矢印ボタンをクリックすることで、ヒットした文字列の位置に移動できますが、通常の編集画面とマスター表示画面を瞬時に跨いで移動・表示できます。

もちろん、通常の編集画面で「サービス」と検索しても、マスター表示画面で配置した「サービス」のテキストボックスへ移動可能です。
マスター表示に対するフォントの置換
フォントの置換は、文字列の置換と同じように、マスター表示画面・通常の編集画面を跨いで機能します。
文字列の置換と大きく違う点は、マスター表示画面に配置されているプレースホルダー内の文字も置換の対象になることです。
マスター表示に対するフォントの置換 | |
---|---|
最初から配置されているプレースホルダー内の文字 | 〇 |
追加したオブジェクト内の文字(プレースホルダー以外) | 〇 |
スライドマスターのプレースホルダー内にある「マスタータイトルの書式設定」や「第2レベル」などの文字は、色やフォントなどのデザインを設定すると、通常の編集画面でスライド上のプレースホルダーにデザインが反映されます。
「マスタータイトルの書式設定」のフォントはデフォルトで「游ゴシック Light 見出し」に設定されているので、例として分かりやすく「HGP創英角ポップ体」へフォントを置換してみましょう。

ちなみに「置換前のフォント」の選択肢に「游ゴシック Light 見出し」はありませんが、代わりに「游ゴシック Light」を選択すればOK。

このように、マスター表示画面に配置されているプレースホルダーの文字は、通常の編集画面に文字列は反映されなくとも、デザインは反映されるため、フォントの変更も反映される=フォントの置換も機能するんです。

最後に。
ここまで私と一緒に見ていただきありがとうございます。
パワーポイントの置換機能は、文字列やフォントを置き換えられる便利な機能。
文字の検索もできるため、文章量やスライドの枚数が多い資料を編集する時は、とくに活躍しそうですね!